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夫の呼び方

私は、弁護士の事務所で仕事をしています。
弁護士は女性なので、DVも含め、離婚事件を多く扱っています。
離婚の係争中の依頼者が、これから別れようとしている夫をどう呼ぶか・・・
また、離婚が決まった元夫のことをどう呼ぶか・・・
それだけに注目すると面白いものがあります。
もちろん離婚自体は泥沼もあるし、面白がってばかりはいられませんが。

主人・・・
私は、基本的にこの言い方は好きではないので、
婚姻中もこう呼んだことはありませんでしたが、
世間一般も含め、自分の夫を「主人」という女性が多いですよね。
主人に対する語は使用人です。
妻は夫の使用人ではないと思うのですが。

これが、少し、争いが深刻になってくると、夫・・・と呼ぶようになったり、
性のほうで呼び捨てにする人も多いです。
たとえば・・・
佐藤さんだったら「佐藤はどう言っているのですか?」のように。
あるいは、名前のほうを呼び捨てにされる方もいます。

DVの案件だったりすると、
夫の思い通りにしてあげられなかった私も悪かった・・・と思っている女性は多いです。
けれど、いろんな場所で相談して、私は悪くなかったんだ・・・と、
そうわかったとき・・・
これから別れようと思っている夫のことを「ヤツ」と呼んだ依頼者もいました。
ついこの間までは「主人」と呼んでいた人が・・・です。

夫やパートナーを他人に紹介するとき・・・
誰かに説明するとき・・・
よくよく考えもせずになんとなく使っているその言い方。
そこだけに視点を合わせると、
男女関係をどうとらえているのかがわかったりします。

やっぱり男女関係は対等でありたいです。
女性の立場で、女性が女性らしくありたいと思うことは悪くないし、
私も、彼の前ではただの女の子で、甘えてみたりします。
彼は彼で、そんな私を可愛いと言ってくるし、
頼られていることが自信になるとも言います。
彼のために何かをしてあげたい・・・
彼に喜んでもらいたい・・・
それはそれでいいと思うのです。
ただ・・・女性はこうあるべき・・・と、型にはめたがる男性が多くいて、
自分の思い通りにならないと腹を立てたり、女のクセに生意気だ・・・なんて、
口走ろうものなら・・・
それはやっぱり「ヤツ」と呼ばれても仕方ないのだろうと思います。

by azu-asu | 2005-07-27 23:50 | 雑感