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克服

長女は場面緘黙児だった。
小学校6年間、学校で一言もしゃべらなかった。
仲の良い友だちとは筆談し(手のひらに指で字を書いて会話)、
授業中の長女の発表はとなりの席の子が変わりに読み上げてくれる。
当たり前のように、しゃべらない娘をたくさんの友だちがフォローしてくれていた。

中学はそんな友だちのいない中学へ・・・と校区外の学校へ入学した。
入学式で名前を呼ばれ、きちんと返事をし・・・
以来、中学では普通に話をしている。

けれど、小学校時代の友だちとは相変わらず会話することを拒んだ。
今がチャンスかな・・・という機会を見計らい、
何度か「話してみたら・・・」と、声をかけたことはあった。
長女は、「無理」とひとこと言うだけで、話すことはなかった。
相変わらず、筆談だ。

もうすぐ高校受験。
高校に入れば、また小学校時代の友だちと一緒になるだろうと、
どこか遠くの高校に行きたいか・・・と、少し前に聞いてみた。
「大丈夫」と長女は普通に応えていたので、私も大丈夫なのだろうと、
それ以上は何も聞かなかった。

そして・・・先日。

我が家に近所に住む小学校時代の友だちが訪ねてきたそう。
子どもたちは夏休み中、私は仕事。
仕事の帰りに、下の娘をスイミングに迎えに行ったところ・・・
「今日、〇〇(長女の名)が、Mちゃんと普通にしゃべってたよ」って。

さすがの二女もびっくりしたようで、Mちゃんが帰ったあとに、
「間違ってしゃべっちゃったの?」と聞いたそう(笑)
長女は、「いや、ママもしゃべったら・・・って言ってたし・・・しゃべろうって思ってしゃべった」と答えたそう。

家に戻って、長女に聞いたら・・・
「だって(筆談するのが)面倒くさかったんだもん」とそれだけ。

ふ~ん・・・

そんなもんなのか。

まだまだ始まり。

小学校時代の友だちはたくさん・・・周囲に話したことない大人もたくさん。

けれど、なんとなくもう大丈夫・・・って、そう思えてきた。

私の中にあった大きな大きなどうすることもできないと思っていた「何か」が、
少しだけその姿を小さくしてくれたようなそんな気がする。

by azu-asu | 2011-08-01 21:38 | 母親の私